ならいろ々


by とくちゃん

カテゴリ:小さな種( 1 )

小さな種

d0269135_07500126.jpg

おばあさんは
毎日山をおりた湖へ
水を汲みに天秤棒に桶を
ぶら下げて
おりてゆきます

今日も汲んで家に帰って
お茶を飲んでいると
桶の話声が聞こえてきました

お前は穴が開いてるから
俺の半分も
仕事をしないじゃないか

もうひとつの桶は
悲しくて、悲しくて
ただ泣くしか出来ません

おばあさんがそれを見て
両方の桶に、こう
言いました。

明日、水を汲んで
帰ってくるとき、
地面をみてごらんなさい。

次の朝水がたっぷり入った
桶はおばあさんの肩で
揺れながら坂道の
片方にだけ野の花がずっと
おばあさんの家迄
続いているのを見つけました







[PR]
by soumatou1717 | 2015-04-16 07:47 | 小さな種